3月17日(日)に会期を終えたART LEAP 2018「道具とサーカス」。
展覧会最終日、tuQmoが最後のパフォーマンスを終えたあと公演会場であるKAVCシアターにて座談会を開催しました。
ミーティング時の写真やワークショップの映像など様々な資料とともに、この展覧会の始まりから終わりまでを振り返ります。
ちょうど一年ほど前から募集が始まったART LEAP 2018。
昨年5月には一次審査を通過した作家6組による公開プレゼンテーションが行われました。
池田さんはプレゼン時かなり緊張していたようで「忘れてほしいくらい酷かった…」と言っていましたが、建畠さんからは「見たことのないプロジェクトであり、それぞれの分野で実績のある二人なので必ず面白いことをしてくれる」と評され、見事選出されました。
公開プレゼンテーションが終わり展覧会開始までの約10ヶ月間は、当館スタッフとミーティングやリサーチを重ねました。
展覧会のキーワードである《道具》をリサーチするため行った船舶修理会社の様子を、「働く人もその環境もジブリみたいだった」とエリカさん。
確かに山のように道具がある中でお仕事されている作業員の方の姿は、どこかアニメのようでした。
展覧会タイトルやユニット名もこの期間に決まりました。
「道具とサーカス」というタイトルは応募書類として提出されていたプランにつけられていたもの。
サーカスという言葉の持つイメージが強く、自分たちのしようとしていることがその言葉に当てはまるかという不安もあったそうですが、紆余曲折を経て結果的に最初に考えていたところに落ち着いたのでした。
実際に道具の制作が始まってからも悩むことが多かったとのこと。
制作は主に池田さんがされていますが、今回は制作作業に加えパフォーマンスにも出演されることもあり「体力的にも苦労した」と振り返っていました。
展覧会が始まってからは、週4日のパフォーマンスと並行してワークショップも行いました。
パフォーマンスの回数は13日の会期中でなんと33公演!多い時は1日3回公演していただく日も。
毎回公演前にはお二人で前回のパフォーマンス映像を確認しながら「もっとこうしたい」「ここは直そう」と話をした上で臨まれていたそうです。
体力的に大変な部分も多くあったと思いますが、これだけ密なスケジュールをこなせたことは今後への自信になったと話されていました。
パフォーマンスに関してお客さまからは、新しいジャンルで見ていて楽しかったという声や、初めと比べ自由度が上がり遊びが出てきたことで見ている側の息が詰まらなくなった、という複数回見られた方ならではの感想もありました。
最後にtuQmoのこれからについて伺いました。
活動する上でこだわりは大事にしながら、その都度臨機応変に柔軟に活動していきたいと池田さん。エリカさんは、用意された場でしっかりと道具に向き合い池田さんがつくった道具で遊ぶというスタイルを大切にしたい、とお二人とも今後の活動に意欲を見せられていました。
お二人はこれからどうなっていくのか…。いろんな可能性があり、本当に未知数です。
展覧会「道具とサーカス」は終了しましたが、ぜひ今後のtuQmoの活動に注目していただけたらと思います。
座談会にご参加いただいた皆さま、そして展覧会に脚を運んでくださった皆さま
ご協力いただいた関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
公募企画ART LEAPは2019年度も続きます。第二回もどうぞご期待ください!
(アシスタントA)