• twitter
  • facebook

06ももちの世界


撮影:松田ミネタカ

05壱劇屋

07プロトテアトル

劇評

  • 筒井潤ももちの世界 #5『ハルカのすべて』
    人生は無条件に美しい。どこでどのような生き方をしている人の人生も芸術作品に成り得る。聖人の人生も、極悪人の人生も、市井の人の人生も、芸術作品のモチーフになる美しさがある。ひとりの人生に焦点を当てている『ハルカのすべて』は、良い作品になることが約束されている・・・

    この劇評を全文読む

  • 溝田幸弘人間の尊厳とは
    凝った演出に練った脚本、いずれも密度が濃い。「贅沢な作品」という言葉が、まず頭に浮かんだ。
    照明を絞った暗い、簡素な舞台。中央には椅子代わりの立方体が数個。舞台奥と上手、下手の三方の壁沿いにスタンドマイクが数本ずつ並ぶ・・・

    この劇評を全文読む

  • 高嶋慈「優しい」音で包まれた彼の世界
    カチコチ、カチコチ…時計が時を刻む「声」が、暗闇と静寂に響く。スーツに黒いネクタイを締め、黒いワンピースを着た俳優たちが登場し、舞台三方を取り囲む14本のスタンドマイクの前に立つ。俳優たちの声で「再生」されるのは、車や列車の走行音、信号機の音、自動ドアの開閉音、雑踏のざわめき・・・

    この劇評を全文読む

  • 吉村雄太ハルカのすべて―ある一つの人生を見届ける演劇
    ももちの世界『ハルカのすべて』はある一人の人間がどのように生きてどのように死んでいったのかを描写したドキュメンタリー演劇だ。観客である私たちは『ハルカのすべて』の登場人物である緑川遥(りょう)の身体に密着し、遥の見る世界を、そして遥の人生を見届けることになる・・・

    この劇評を全文読む

  • nidone.works 渡辺たくみ&やまもとかれんももちの世界#5『ハルカのすべて』
    大学生の頃に2年間ラジオADの仕事をしていた程に音楽を聴くのが好きだ。バッキバキで時にはチルなエレクトロミュージックを中心にオンエアする深夜番組を担当していた頃、仕事終わりの朝方にはよくイヤホンを付けずに街の音を聴きながら帰った。街の音は時として、音楽よりも楽しく感じる事がある・・・

    この劇評を全文読む

公演概要

ももちの世界 #5『ハルカのすべて』

本作『ハルカのすべて』で、私は都市の「音」を舞台上に載せたいと思っています。
普段、我々は周囲の音を無意識に選別しています。車の音、電車の音、洗濯機の音、鳥の鳴き声等、毎日のように鳴っているはずの音を実は我々は全く聞いていません。
今回は、それらの「音」を見逃していると仮定します。見逃された音を拾い上げる事で我々の日常を全く別の形で持って提示できればと思っています。
主人公はハルカです。ハルカは都市を歩きます。そして都市によって奏でられた音がハルカの心象風景を描き出します。
ハルカはまた我々の鏡でもあります。都市の音がハルカの身体で反射し、世界(我々)を変えていく、そんな作品をお見せできればと思います。

(ももちの世界・ピンク地底人3号の言葉)

  • 日時
    2020年2月7日(金)~9日(日)
  • 2月7日(金)19:30
    2月8日(土)13:00/18:00★
    2月9日(日)13:00/17:00

    ※開演の45分前受付開始、30分前開場
    ※未就学児童の入場は不可

    ★…アフタートークあり
    登壇者:ケラリーノ・サンドロヴィッチ、ウォーリー木下、ピンク地底人3号
  • 会場
    神戸アートビレッジセンター KAVCホール
  • 作・演出
    ピンク地底人3号
  • 出演
    のたにかな子
    竹内宏樹(空間 悠々劇的)
    白木原一仁(プロデュースユニットななめ45°)
    石井テル子(Micro to Macro)
    大石英史
    新免わこ
    たにがわさき(凡タム)
    永石薫(劇団テフノロG)
    中山佳祐(カンセイの法則)
    日向花愛(スピカ)
    藤澤賢明
    ぽんちくりん
    峯素子(遊気舎)
    吉沢紗那(スクエア)
  • チケット
    料金
    一般:3,000円
    学生:2,500円(要学生証)
    当日券:3,500円(一律)
  • チケット
    発売日
    2019年11月1日(金)予定
  • スタッフ
    舞台監督/小野かっこ
    舞台美術/久太郎(Anahaim Factory)
    照明/葛西健一
    音響/Alain Nouveau
    演出助手/脇田友(スピカ)
    パントマイム指導/白木原一仁(プロデュースユニットななめ45°)
    宣伝美術/Chanmi
    制作/秋津ねを(ねをぱぁく)

私たちを取り巻く厳しい社会の現実にも
果敢に筆を向けていく、たくましき新鋭。

ピンク地底人3号。このペンネームから面白おかしい芝居を想像したら、予想外の衝撃を受けることになるだろう。最近若い表現者が、自分の身近な関係性だけに焦点を当てがちなのに対し、ピンク地底人3号はさらにそこに、差別や紛争などの世界にはびこる大きな現実をも取り込む。しかも神的な目線ではなく、虐げられる側──彼の名前通り、地を這う者たちの目線で世界をとらえようとしているのだ。前作『鎖骨に天使が眠っている』が「第23回劇作家協会新人戯曲賞」を、審査員の満場一致に近い形で受賞したのも納得の、期待の骨太作家だ。
text by 吉永 美和子

ももちの世界について
2015年にピンク地底人3号のイマジナリーフレンド、桃地 patric 伸弥の作品を上演するための団体として発足。桃地が母国アメリカへ帰国した後は3号がピンク地底人では出来ない作品を上演する場に変化を遂げる。元納棺師という異色の経歴を持つ3号の、如何にして「生きること」と「死ぬこと」を描くかという問いを軸に展開される物語は、2019年『わたしのヒーロー』で第6回せんだい短編戯曲賞大賞、2019年『鎖骨に天使が眠っている』で第24回劇作家協会新人戯曲賞をダブル受賞するなど高い評価を得ている。

https://momochinosekai.tumblr.com

チケット

※11月1日(金)以降リンクが有効になります

KAVC FLAG COMPANY 2019-2020