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01匿名劇壇


撮影:堀川高志(kutowans studio)

07プロトテアトル

02THE ROB CARLTON

劇評

  • 佐々木敦KAVC FLAG COMPANY 2019-2020  匿名劇壇『大暴力』レビュー
    不勉強で恐縮だが初見の劇団だった(今回の企画の参加劇団はコトリ会議しか観たことがない)。なので過去の公演と比べてどうなのかとかは述べることが出来ない。私は普段から観劇の前に極力情報を自分の頭に入れないようにしていて、今回も劇団名とタイトルしか知らずに上演を観た。とても面白かった。どう面白かったのか・・・

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  • 筒井潤匿名劇壇『大暴力』
    2019年は小劇場演劇が終わった年として記憶されるだろう。関西では京都ロマンポップ解散公演・丙『FAINAL FUNTASY 僕と犬と厭離穢土』(2019年元旦)が痛快な愚かさと二度と立ち直れないあまりにも深い悲しみをもってそれを宣言した。他にも終わりの象徴といえる出来事がたくさん起こっている。それについてはまた書くかもし・・・

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  • 溝田幸弘(神戸新聞社文化部)「大暴力」評にかえて
    おお、これはプロレスの会場だ。ホールに入り、席に着いて思った。  向かい合わせの客席に挟まれるように、役者が演じる細長いスペースがある。その中央には正方形の舞台。上手・下手には大きなスクリーンが備えられ、その周囲に椅子や衣装が散らばる。天井から額縁のような装飾がつり下がり、客入れの派手な音楽が鳴り・・・

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  • 広田淳一匿名劇壇『大暴力』@(神戸アートビレッジセンター)
    神戸アートビレッジセンターにて、匿名劇壇『大暴力』を観た。全体が三十以上のセクションに分けられて展開する、いわゆる構成劇。現代日本の日常描写、いじめの情景、恋愛の情景、アニメ的ベタな学園風景、戦場、など・・・

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  • ウォーリー木下匿名劇壇「大暴力」
    バリー・ユアグローばりのショートカットされた夢の断片(現実と夢が組み合わさった)がノイズ音楽のインサートと共に延々繰り返される。ひとつひとつの断片が面白い(声を上げて笑える)ので、これはいつまでも見てられるな、と途中で思う。転換もスムーズでストレスが一切無い。
    ここまで創り上げるのにどのくらい稽古したんだろう、など思ったりもするが、旗揚げから9年目ということなので、実質8年かけて稽古して・・・

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公演概要

「大暴力」

優しい人になりたいと願った。それを口にも出してみた。「そんなふうに願って、それを言葉にした君は、もうすでに優しい人だと思うよ」と、彼女は僕の頭を撫でた。
この物語は、その手を振り払って何度か彼女を打擲したときに、転んでぶつかって砕け散った、窓ガラスの破片みたいなものである。いくつかは、僕や彼女の身体を刺して傷つけた。
だけど遠くから見てみると、キラキラ光って綺麗だから。
観客席には飛ばないように。慎重に、繰り返す。

  • 日時
    2019年6月7日(金)~9日(日)
  • 6月7日(金)15:30/19:30
    6月8日(土)13:00/18:00☆
    6月9日(日)13:00/17:00
    上演時間:約90分予定
    ※開演の45分前受付開始、30分前開場

    ☆アフタートークあり:ゲスト 広田淳一(アマヤドリ)
    アフタートークゲストによるワークショップの同日開催!詳細はこちら

  • 会場
    神戸アートビレッジセンター KAVCホール
  • 作・演出
    福谷圭祐
  • 出演
    石畑達哉
    佐々木誠
    芝原里佳
    杉原公輔
    東千紗都
    福谷圭祐
    松原由希子
    吉本藍子
  • チケット
    料金
    全席自由席
    前売:一般3,500円/学生2,500円
    当日:一般3,800円/学生2,800円
    高校生以下:1,000円(要予約)
    遠方割:一般2,000円/学生1,000円/高校生以下 500円(前売のみ取り扱い)
    初日SNS割:各種料金から200円引き(当日券にも適応)
    ※学生・高校生以下は要学生証
    ※遠方割は要住所を確認できる証明証
  • チケット
    発売日
    2019年4月21日(日)10:00より
  • スタッフ
    舞台監督:ニシノトシヒロ
    演出助手:北村侑也
    舞台美術:柴田隆弘
    照明:加藤直子(DASH CAMPANY)
    衣裳:山口夏希
    写真撮影・映像収録:堀川高志(kutowans studio)
    宣伝美術:二朗松田(Madzoodad216、大阪)
    制作協力:片山知音、平川光江(劇団エクステ)
    制作:竹内桃子

「フィクション」と割り切った世界の中で
笑いと痛みのボーダーを全員攻撃で攻める。

とにかく秀逸なのは言葉のセンス。そして劇団員全員が大学時代からの付き合いだからこその、良い意味での内輪感覚だ。今ドキの若者言葉を活かした、鋭くもユーモアのある台詞を巧みにパスしつつ「でもこれって結局、フィクションだから」という冷めた目線もキチンと共有。そして笑いと痛みのギリギリの線に向けて、団員総出でひたむきに打ち込んでくる姿に、グッと来てしまうのだ。しばらくは長編を封印し、言葉の面白さに特化した超短編オムニバスに挑戦するという。思い切った冒険も、この劇団員たちが一丸となれば、恐れるものはない。
text by 吉永 美和子

団体からのコメント
5月で劇団は丸8年を迎えます。現代の若者の視点、価値観をうつし出すような作品づくりに取り組んできましたが、それは単に「現代の若者の当事者」だったからと感じます。若者といえるか怪しくなってきた我々が、今なおなんらかの当事者足り得るのか。少なくとも、30歳に少し足りない今の我々の等身大なんて、なんだかツマラナイ。今回は「暴力」という題材をもとに、たくさんの瞬間を描きたいと思います。ちなみに、体罰はあった世代です。

匿名劇壇について
2011年5月、近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻の学生らで結成。卒業後も継続的に大阪で活動。現在の劇団員は10名。作風はコメディでもコントでもなく、ジョーク。自分たちの身近にある出来事を、自分たちをモデルにしたキャラクターを登場させながら、自己言及的な台詞を吐かせつつ、客観的でスマートなエンターテイメント作品に仕立て上げる。ポストドラマ的な表現方法を取りながらも、非常に分かりやすい作品になっていることが特徴。疾走感のある演出で、共感のしやすい物語を、メタフィクション的な多重構造で描く。同世代から強い支持を受けている。と思っている。第六回本公演『悪い癖』(福谷圭祐 作)が第23回OMS戯曲賞にて大賞を受賞。

https://tokumeigekidan.jimdo.com/

※プロフィール写真クレジット 撮影:堀川高志(kutowans studio)

チケット

※4月21日(日)10:00より、リンクが有効になります

KAVC FLAG COMPANY 2019-2020