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ニューあそび場の創造 2023年9月「新開地解開新所」

「うさべにさんと行く!新開地探索」

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  • 2024.3.26
  • Text: 新開地アートひろば 新開地解開新所 まちあるき参加スタッフ

スタッフによる、「新開地解開新所」まちあるきツアーレポート

新開地アートひろばでは、2023年4月より、施設全体を『あそび場』として捉え、毎月多彩なジャンルのアーティストと協働して、「あそべる作品」や「あそべる空間」を創造する、年間シリーズ企画「ニューあそび場の創造」開催しています。

2023年9月の「ニューあそび場の創造」では、「新開地解開新所」と題して、新開地をリサーチするプロジェクトを始動させました。四半世紀以上、新開地の文化施設として在り続けたKAVCからリニューアルした、新開地アートひろばが、子どもから大人まで、あらゆる世代が交流する、開かれた「ひろば」になることを目指していく上で、新開地を改めてリサーチする機会を設け、まちの魅了を知り・伝えていけるプログラムを目指しています。

今回のプロジェクトで紐解いていくエリアは、新開地を語る上では欠かせない、北は菊水町から南は東川崎町までを占める「旧湊川」。まちを歩くことで見えてくる発見の数々、知らなかった事象、面白い小話は、好奇心と興味を刺激する「あそび」へと繋がっていきます。

「新開地解開新所」の中では、まちあるきの達人たちによる”まちあるきツアー”を開催しました。
このツアーに同行した、新開地アートひろばのスタッフによるレポートを公開します。

『うさべにさんと行く!新開地探索』

新開地アートひろばにマルチアイドルの宇佐蔵べにさんが来るらしい…
夏ごろからひろば内でまことしやかにささやかれていた噂、私自身もMVやSNSで予習しながらこの日を待っていました。
そして当日…――

うさべにさんが!いる!!!!

ラフスタイルでまちあるきにぴったりに決めつつも小物まで可愛く遊ばせているお姿にときめかされまくりです。うさべにさんのMVを流したレクチャールームに入れば素敵な1日の始まりです!

まずはレクチャータイム

うさべにさんの今までの活動や経緯を彼女お手製スライドで教えてもらいます。どうして東京に次ぐ第2の拠点に神戸を選んだのか、激イケ喫茶店との出会い、行きつけのご飯屋さんなどなど、ファンも、今日初めてうさべにさんを知った人でもうれしくなっちゃうお話が盛りだくさんでした。新開地にはまだまだ知らない要素がありそうだと、冒険のはじまりに立ったような気持ちになったところでいよいよまち歩きの始まりです。

アイドルでありアーティストでもある彼女の目に新開地はどう映っているのか。 うさべにさんと、新開地解開新所のディレクターである森本アリさんに導かれ、まずは三和ホテルの路地裏へとぞろぞろと入り込んでいきます。

まるで幻の建物だと思えていたホテルの窓から漂う人が生活している気配。その奥に現れたインパクト特大のお店にも人の出入りがあります。

なんだか旅行に来たような気すらします。

裏道を歩いていると気づけば新開地商店街の中に入っていました。 今昔入り混じる店々の間に町の歴史を感じさせるモニュメントがあちこちに置かれています。アリさんによる解説に耳を傾け、かつての町の姿に思いをはせながら歩いていきます。

こちらは満園、ではなく満之園。

昔からあった店舗なのに同名の他店が有名になってしまったがためにひっそり改名したのだそう。(拡大してよく見てみてください)おちゃめであり大胆であり、序盤から新開地の息吹をガンガンに感じます。

「これめっちゃかわいくないですか?」 普段なら見逃してしまうような光景にも目を向け、かわいいを見出すうさべにさん。

そんな彼女につられて、参加者たちも思い思いの自分が思う「よい」を見つけて写真に収めていきます。

商店街を抜けた先、路地の壁に張り付くように現れたのは「ユメノマド」というゲストハウス!

隠れ家のようなお店の中ではお食事も提供しているようで、おしゃれなメニューが看板に並んでいます。そして、

小さな動物が潜んでいました。

さらに進むと開けるミナエンタウン!

新開地に勤め始めて半年、新開地駅とひろばの往復だけで新開地の町を知った気になっていましたが、これこそ新開地!と思えるような景色がそこにはありました。

デザイン様々な看板の並ぶアーチや、わくわくを掻き立てるのにちょうどよい傾斜の坂。 「東の浅草 西の新開地」「B面の神戸」などと言われる新開地ですが、なるほどこれはめちゃくちゃ楽しいかもしれません…。まるで初めてのテーマパークに訪れたような高揚感に包まれながらミナエンタウンの中へと進んでいきます。

地下から出たと思ったら3階に繋がったり、地上だと思ったのに地下だったりと、不思議な高低差を持つミナエンタウン周辺。これはこのあたりがかつて川であったことと関係しているそうです。そんな旧湊川に注目したまちあるきも開催されていました。詳しくはHP内レポートページの『「勝手にまち探訪 番外編 旧湊川を探る」を振り返る』へぜひ。

まちあるきの最中、うさべにさんご自身もお気に入りの看板が多いとあちこち紹介してくださりました。その通りで新開地にある看板はどれもとってもおしゃれな物ばかり。それに負けないようにお店自体も個性や工夫にあふれた抜群の存在感を示します。オープン当初、このデザインを良いと思って力を注いだ人がそこに確かにいたことが感じられて、より新開地の体温を感じます。

進む先々で、まちあるき班は様々な光景と出会いました。 その筋の命により…

キュートすぎるお店「あきっぺ」

二晃オ占?

手書き全開のおでん屋さん

非常に物語を感じます…

息つく間もない高ペースでびっくりな景色が飛び出してきます。町に溶け込む人もまた個性豊かで、さながら未知の世界に迷い込んだよう。ですが目を疑うような光景にも、そうなった理由がちゃんとあって、それらが積み重なって今に至っているのです。その景色の中で暮らす人にとっては決して非日常なのではなく、その光景こそが新開地の人にとっての日常であり生活であるのだと気づきました。

なんといってもうさべにさんと新開地を散歩することが今回のまちあるきの醍醐味。
至る場所でシャッターチャンスがやってくるので、参加者たちが写真を撮りまくれます。 よくみればうさべにさんのブランド「NARUHESON;S」の洋服を着た人がたくさん。人に愛される仕事とはなんて素敵なのだろうと感じました。

一行は神戸駅の方面へと進み、山田製玉部のショーケース前へ。

実はうさべにさん、神戸に本店を構える老舗厚焼き玉子の製造会社ともコラボしているのです!その名も「YAMAHESON;S」ちなみにまちあるきの前日には山田製玉部さん主催のフェス「山田製玉部71st ATSUYAKI FES! #厚フェス」にてライブをしてきたのだそう。それはそれは大盛況だったそうです!ひょんな繋がりで生まれた縁がこうして広がっている様子からもうさべにさんが神戸を愛し、神戸にも愛されていることが伝わってきます。

そして今回のまちあるきの目玉と言っても過言ではないうさべにさんのお店「NARUHESO;NS」へ到着!

狭い店内とのことで数グループに分けてお店にお邪魔します。
うさべにさんの思う良いをこれでもかと詰め込んだお店は最高のひと言。
並ぶ商品もかわいくカッコよく、思わず笑顔になるものから洗練され切った一着まで。
内装にも隅々までうさべにさんの愛らしさを感じられる、時間を忘れ夢中になること間違いなしのお店です。
各々好きに見ていると、狭いはずの店内にぞろぞろと人が入り込んできました。
どうやらお店に何人人が入るかの実験のようです。
「まだいける!もうちょいいけます、もうみんな入っちゃえ!」
寿司詰めに詰めましてなんと参加者全員がお店に入りきりました!ぎゅうぎゅうの店内にこれは初めての光景だとうさべにさんも大喜び

「NARUHESO;NS」は毎月不定期でオープンです。詳細はお店のInstagramをご確認ください!

あっというまにまちあるきは終わり、最後はうさべにさんとのコミュニケーションタイムです。歩き回ったあとだというのに参加者ひとりひとりと目を合わせ、じっくり話を聞き、サインを書いていくうさべにさん。私も上手く話せるかドキドキしながら並びましたが、さすがプロ、するすると会話をリードしたうえで話したいこと聞きたいことを上手に引き出してくれました。最後の最後までとても素敵な経験ができました!

名残惜しくもまた、素敵な思い出のお陰で明日からもがんばれそうな気持ちになれる1日でした。
ご参加、ご協力くださったみなさま、本当にありがとうございました!