03安住の地
撮影:中谷利明
第6回本公演
「¡play!」
令和流スポ魂ドラマ、開幕。より速く、より高く、より強く!
究極の身体と精神は誰のもの?踊る大衆は決着がつけば帰路につく。
沈静したスタジアムに残るのは、無情なスコアボードと……
【ニュースポーツ】と呼ばれる架空の競技を巡るアツき物語を
安住の地が時空もフェンスも飛び越えてナイス・プレイ!
2021年2月4日(木)~7日(日)に予定しておりました
KAVC FLAG COMPANY 2020-2021 安住の地第6回本公演『¡play!』につきまして、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、上演を延期することといたしました。
安住の地第6回本公演『¡play!』
につきまして、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、上演を延期することといたしました。楽しみにお待ちいただいていた皆様、観劇をご検討いただいていた皆様に心からお詫び申し上げます。
「お客様ならびに座組メンバーの安全を確保するため」
「緊急事態宣言を受けた現状で、充分な制作環境を確保できないため」
上記が主だった理由として、このような判断をした次第です。
なお現在、公演参加者の中に体調不良者は出ておらず、延期後の上演に向けて検討を進めております。
作品を通してまたお客様とお会いできるよう、劇団員一同しっかり前を見て取り組んでまいります。追加情報をお待ちいただけますと幸いです。
まだまだ不安な状況が続きますが、まずはお体大切にお過ごしくださいませ。
どうぞよろしくお願い致します。
安住の地
演出の岡本昌也です。安住の地はおかげさまで旗揚げ4年目を迎え、去年は初の関東公演(コンペですが)をやったり、映画を作ったり、大阪公演に寄せてもらったり、私道が戯曲賞の最終候補に残ったり、他にも色々と我々としてはかなり精力的に活動してまいりました。古くから応援してくださっている方に加えて、新しく安住の地に訪れてくださる方々との出会いにも恵まれ大変幸せに思っています。いつも本当にありがとうございます。
『¡play!』の延期は私たちにとって、大変大きな決断でした。有難いことに、公演一ヶ月前にも関わらず少なくないお客様からご予約をいただいておりました。本当に演劇を始めた頃には考えられないくらいたくさんの方々から。ご予約は「見にいくよ」という一人ひとりの私たちへの想いや作品へかけていただいた期待ですから決して数で判断できるものではありませんが、メンバーそれぞれ、ご予約いただく度に歓喜し、励みにし、絶対に裏切るわけにはいかねーぞい!と全身全霊で制作に取り組んでまいりました。作品も、2年前行った〝KIPPU〟での共同制作からさらに精度を上げ、数シーンですが舞台上に劇空間を立ち上げるところまできておりました。これはもう、見ていただくまで死ねません。
刻一刻と変化する状況を注視しながら、ぎりぎりまで開催決行を検討しましたが、緊急事態宣言下では制作環境を充分に確保できないことが決め手となり今回の判断に至りました。延期に際して神戸アートビレッジセンター、京都芸術センターをはじめとする多くの協働していただいた機関や人々にも柔軟にご協力・ご対応いただきました。重ねて御礼申し上げます。
どんな形であれ、安住の地はこの作品を必ず上演します。また、私たちは創作を中断するわけではありません。延期期間を利用し、上演に向けてクオリティを向上させ続けます。『¡play!』というこれ以上ないほど能動的なタイトルのこの演劇は、スポーツを題材にした令和流スポ“魂”ドラマです。人間、一度しゃがんでからジャンプした方が高く跳べますから、ここで引いたぶん、大きく跳ね上がり轟音を立てながら駆け巡る嵐のような熱量と一流のアスリートのような精密さでたまらない極上の物語をお見せできると確信しています。また、安住の地はおそらく皆様が思っているよりもすぐにやってまいります、作品を携えて! 新たなお知らせとともに『¡play!』の今後の情報をどうか気長にお待ちください。皆様の健やかな日々と事態の収束を願っています。
演出 岡本昌也
共同脚本・演出の私道です。
まずはご来場を予定してくださっていた皆様に、この様な残念なお知らせをしなければならないことに心苦しい気持ちでいっぱいです。
団体内で何度も何度も協議し、たくさんの「でも」「もしかしたら」「わからない」を繰り返した結果、「2月の公演は中止」という今回の決断に至りました。ご理解いただけると幸いです。
今回、こうした決断にあたり、今迄以上にお客様一人ひとりの存在に思いをはせました。皆様が、ある場所から電車に乗ったり、人混みを歩いたりして時間をかけて劇場に集まってくださること。その劇場で、ずっと温めていた作品を観ていただけること。これは、思っていたよりずっと奇跡の連続だったのだなと感じます。
またこうした場を共に作り出せるよう、気を引き締めて頑張っていきたいと思います。
まだまだ先の見えない状況ではありますが、皆様もどうか健やかにお過ごしください。
情勢を見ながらまた少しずつ作品を磨いて、パワーアップした姿をお見せできますよう、安住の地一同精進して参ります。
演出 私道かぴ
⚾…演出家によるプレトーク
⚽…ゲストとのアフタートーク
※受付開始は開演の45分前、開場は30分前
※会場のお客様用エレベーター工事中のため、車椅子など階段での移動が難しいお客様は事前にお知らせください。
※要証明
高校生以下 1,000円※受付にて学生証をご提示ください
演劇をめぐる冒険に挑む、ポストドラマ界のホープ。
新世代の演劇と注目されつつも、関西ではいまいち定着していない「ポストドラマ演劇」だけど、その成功に最も近い若手劇団だろう。作風の異なる作家2人体制というスタイルと、野生と洗練のバランスが絶妙なビジュアルセンスを武器に、おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルポップワールドから、モノトーンの禁欲的な舞台まで、多様な演劇に挑戦し続けている。でもそれは、自分たちにとっての“安住の地”となる方法論を、探すための冒険にも映るのだ。今のうちしか見られないかもしれない、刺激的なジュブナイルを体験しておきたい。
text by 吉永 美和子
プロフィール写真クレジット:K YOSHIDA