「しんかいち旅行社の荷物運び新人研修!」
芸術探検家の野口竜平さんと大きいハリボテの箱(2m×1m×1m)を複数人で運び、そこで起こった現象を観察します。
誰かが手伝ってくれることを期待したり、他者の反応を受け入れたりすることから始まる「ことの運び」に身を委ねてみよう。
普段のまちがまた違ったものに見えてくるかもしれません。
私たち「しんかいち旅行社」は、お客様の”発見”をいかにつくり出すかを考えつづけるチームです。そのためには当然、私たち自身が発見のプロでなければなりません。私たちが誰よりも真剣に、発見を問い、探究しつづけることが、お客様へよりよい旅行プランを提供することにつながるのです。
野口竜平さんより新入社員のみなさんへ
本研修のテーマは、まちをあるく「わたし」を発見する 。
旅行するお客様やガイドをする私たちは、その土地にとって透明人間ではありません。どんなに見る側でいようとしても、常に見られ、影響を与えてしまっているのです。旅行するその身体の佇まい、一挙手一投足が、そのまちに常に相互作用をもたらし変容を起こしています。それら、まちをあるく「わたし」が存在することによって、自ずと生じてしまう「まちに起きる現象」「心の中に起きる現象」を発見し、問いを深めてゆきましょう。
この経験がきっとみなさんを、より豊かな旅行を企画できる人材へと成長させてくれるはずです。
ワークショップ内容
①家から段ボール箱を運んでこよう!
参加者はそれぞれ、「ちょっとだけ大きい段ボール箱」を家から運んできます。
「箱を運ぶ私」をパフォーマンスと捉え、電車に乗ること、街をあるくこと、で起こる景色の見え方を観察してみます。
自分や周りの人の心の中になにかしらの変化を及ぼしているかもしれません。
②段ボール箱を組み合わせて大きな箱をつくろう!
たくさんの段ボールをひろげて、それをガムテープで貼り付け、大きな一枚のシートにしたものを組み立て、人が入れる大きめの箱をつくります。
みんなで協力して、楽しくわいわい、箱をつくっていきましょう。
③大きな箱に入り、のぞき穴からしんかいちの街を観察してみよう!
街の中に好きな場所をみつけ、そこに大きな段ボール箱を置き、その中に入ってみます。
のぞき穴をあけて、外の世界を観察してみましょう。
自分の存在が街に溶け込んだり、逆にとても目立っているように感じることもあるでしょう。
④全部の壁画を貼り合わせて、巨大な「箱みこし」をつくって担ごう!
外の景色をみながら、箱の中に「箱内壁画」を描いてみます。
ここでのルールは、描いてる手元を見ないこと。自分の息づかいを感じること。
外の世界の「形」や「動き」「リズム」を目で追いかけながら、それを点や線で記していきます。
⑤「箱内壁画」を広げてみよう!
新開地アートひろばに戻り、それぞれの「箱内壁画」を広げて鑑賞会をします。
私の内側だったものが、外に開かれる時、いったいなにが起こるのでしょうか。
⑥全部の壁画を貼り合わせて、巨大な「箱みこし」をつくって担ごう!
みんなの壁画を組み合わせ、一つの大きい箱「箱みこし」をつくり、それを担いで街にでましょう。
私の内側を掲げるように、その集合に運ばれるように。街の人を巻き込んで一緒に担いでも大丈夫。
箱を介して、私と世界の関係は、当たり前にある日常の不思議を取り戻していきます。
講師
野口竜平
開催日時
3月9日(土)13:30~15:30
参加料
無料
定員
15名
対象
どなたでもご参加いただけます。※小学生以下は保護者同伴
集合場所
新開地アートひろば1F 1room
申込方法
WEB申込フォーム、または、お電話よりお申込みください。
WEB申込フォーム:https://forms.gle/7HbxUwDQisLFG76FA
TEL:078-512-5500(開館時間10:00~22:00※火曜休館)
※当日の受付は開始時間の30分前を予定。
プロフィール
野口竜平|のぐちたっぺい
芸術探検家。1000年つづく祭りをつくりたい。
主なプロジェクトに、タイヤをひっぱり島々を一周してあるく〈太平洋とタイヤひっぱり〉、脚の一本一本に独立した知性がある蛸をモチーフとした8人で担ぐお神輿〈蛸みこし〉など。近年参加した展覧会やプロジェクトに、「バグスクール:うごかしてみる!」(BUG /東京2023)、「おもしろい人に会いたい!」(アーツカウンシルしずおか/静岡2023)、「KOBE Re:Public Art Project」(塩屋/兵庫2022)、「豊岡演劇祭」(竹野海水浴場/兵庫2022)などがある。
主催/会場/お問い合わせ
新開地アートひろば
(旧称:神戸アートビレッジセンター〈KAVC〉)
(指定管理者:公益財団法人 神戸市民文化振興財団)
〒652-0811 神戸市兵庫区新開地5-3-14
TEL:078-512-5500/FAX:078-512-5356
Mail:event-info04@s-ah.jp
開館時間:10:00~22:00(火曜休館)
担当:赤木・葛西・前田