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ニューあそび場の創造 2024年1月

「ふれてみるツキ」

2024年1月8日(月)31日(水)

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誰も見たことのない「ツキ」を舞台に、日常では意識しないものに触れ、自分や誰かの見えない多様性を発見するアートプロジェクト

この文章を読んでいる、または聞いているあなたは、「ツキ」についてどんなもの・ことを想像しますか?
三日月や満月など、夜空に浮かんでいるものを想像する人、あるいは、月が出ている時間帯の気温や風、明かりなどの体験、月に関するエピソードを想像する人もいるでしょう。

「ツキ」ひとつにも、人それぞれの答えがあります。そしてその答えは、その人がいる場所や環境、タイミング、その人の感性などによっても異なります。「ふれてみるツキ」では、こうした人それぞれの感覚や視点の違いにふれられる、様々な体験型プログラムをご用意します。

今回は、異なる文化の人やコミュニティをつなぐアートプロジェクトを多く手掛け、東京2020パラリンピック開会式のステージアドバイザーもつとめたアートプロデューサーの栗栖良依さんと企画を一緒に作ります。また、本企画の柱となる、アート作品の制作には、アニメーション作家の信耕ミミさん、音楽家の蓮沼執太さん、音や光を捉えて踊る武内美津子さん、高校生ドラマーの酒井響希さんが参加します。

「アーティストと作品制作したい」
「作品制作って何?」
「コミュニケーションを取るのが得意、苦手」
「新開地アートひろばってどこ?」

あなたの感じることが誰かにとっての発見になるかもしれません。
1月は新開地アートひろばで、普段は出会わない考えや体験に「ふれてみるツキ」にしませんか?

みなさんのご参加をお待ちしています。

 

参加アーティストからの音声コメントはこちら(YouTube)

「ふれてみるツキ」音声読み上げ用テキストはこちら

【PDF版】読み上げ用テキスト 【Word版】読み上げ用テキスト

 

東京パラリンピックからちょうど一年が経った時、ウォーリー木下さん(東京パラリンピック演出担当/新開地アートひろば事業アドバイザー)から今回のお話をいただきました。これまで様々なアートプロジェクトを手掛けてきましたが、振り返ってみると、私は頭の中に浮かんだイメージやアイデアを、ビジュアルから表現することが多かったように思います。

ここ最近、音楽家の蓮沼執太さんとプロジェクトをする機会があって、音の世界に広がる無限の宇宙に出会いました。音は見ることができないし、触ることもできない。でも、確かにある世界に、ふれてみたいと思いました。

そこでひらめいたのが、ポップな立体キャラクターを手づくりし、それらをコマ撮りしてアニメーション作品を作る信耕ミミさんに、いつもは「映像」で仕上げるアニメーション作品を「体験」に変換してもらうという試みです。東京パラリンピックでもご一緒した武内美津子さんと酒井響希くんの力も借りて、いろんな角度のアイデアを織り交ぜたアート体験にしたいと思います。

また1月の最後の週末には、更に多様な世界にふれてみるツキのイチバをひらきます。このプロジェクトには正解と完成がありません。無限の宇宙に浮かぶ「ふれてみるツキ」を共に旅しませんか?

栗栖良依

栗栖良依(くりす よしえ)|アートプロデューサー

東京造形大学でアートマネジメントを学んだのち、イタリアのドムスカアカデミーでビジネスデザイン修士取得。「日常における非日常」をテーマに、異なる文化の人やコミュニティをつなげ、対話や協働のプロセスで社会変革を試みるプロジェクト型の作品をつくる。2010年、骨肉腫により右下肢機能を全廃し、障害福祉の世界に出会う。翌年、アートで多様性と調和のある世界の実現をめざす「SLOW LABEL(現・認定NPO法人スローレーベル)」設立。東京2020パラリンピック開閉会式では、ステージアドバイザーとして企画・演出振付・キャスティング・リハーサル運営・コメンタリーガイドまでを総合的に監修。第65回横浜文化賞「文化・芸術奨励賞」、TBS「ひるおび」木曜コメンテーター。

キービジュアルについて

今回のキービジュアルのコンセプトは「わからなさを、たのしむ、ゆるす」です。

白の背景にかすみがかった黒で、月のような隕石のモチーフが二つ並んでいます。宇宙にある二つのものたちが、ふれあうイメージであり、別世界へ誘う穴のようなイメージです。このモチーフの上に重なった水色のタイトルデザインは、読めそうで読めない、なんかわからない、モジをデザインしました。ツキではウサギが使用しているかもしれません。世の中はわからないものだらけで、他人の事や自分の事もわからないのが当然だと思います。

そして、今の社会は、わからないものへの許容範囲が、まだまだ狭いように感じています。みなさんには手始めに、このわからないビジュアルにふれてみることから、楽しんでいただきたいと思います。

デザイン:古川智基(ふるかわ ともき)|グラフィックデザイナー(SAFARI inc.)

【トーク公開中】「ふれてみるツキの茶話会」

スピーカー:ウォーリー木下、栗栖良依

トークコンテンツ

東京2020パラリンピック開会式で協働したウォーリー木下と栗栖良依による初の公開クロストーク。多様な人が活躍した開会式の舞台裏やアートとエンターテイメントの未来についてお話しします。トークは、「ふれてみるツキ」開催期間中、YouTubeにて公開中です。

「ふれてみるツキの茶話会」詳細はこちら

【終了】「ふれてみるツキにふれてみる」

進行役:栗栖良依

講座/要予約

企画・監修の栗栖良依より、「ふれてみるツキ」を企画するに至った背景や狙いについてお話しします。異なる文化や背景のある人が安心安全に共創できる創作環境のつくりかたと、違いを活かしあうことで生まれる新たな表現の可能性について、一緒にお話ししましょう。

日時

1月8日(月・祝)13:30~15:00

場所

オンライン会議ツール(Zoom)
※ご予約をいただいた方に、招待リンクをお送りいたします。

参加費

無料

申込方法

電話または予約フォームからお申込みください。【要予約】
TEL:078-512-5500
予約フォーム:https://forms.gle/Up1vdPxpCXTfWd9o9

「ふれてみるツキにふれてみる」詳細はこちら

「ふれてみるツキのウサギ」

遠くから見ると青い惑星・地球も近くで見ると様々な生き物の日常があるように、誰も見たことの無いツキに近づいてみたら、いろんな日常が繰り広げられているかも?大きなウサギの体内でそんなツキのお話にふれられる音の体験型作品を街の人たちとつくります。完成した作品は、新開地アートひろばの1F・てててパークに遊びに来る親子を中心に広く一般の方にお楽しみいただけるものにします。

その1 「ものがたり」にふれてみるワークショップ

アーティスト:信耕ミミ、蓮沼執太、武内美津子、酒井響希

ワークショップ/要予約

身近なモノから空想して3つのウサギのお話をつくり、そこに身近なもので音や声を重ねて、みんなの視点や感性のちがいにふれながら作品をつくります。

日時

1月13日(土)10:00~17:00 ※お昼休憩あり

会場 

新開地アートひろば B1・ギャラリー

対象

中学生以上

参加費

無料

申込方法

電話または予約フォームからお申込みください。【要予約】
TEL:078-512-5500
予約フォーム:https://forms.gle/RyQF5aw4LZY6fWLU9

その1 「ものがたり」にふれてみるワークショップ 詳細はこちら

 

その2「ものづくり」にふれてみるワークショップ

アーティスト:信耕ミミ+ひろばに遊びに来るみなさん

ワークショップ

信耕ミミと一緒に色々な素材の手触りとお喋りを楽しみながら、大きなウサギをつくりあげるワークショップ。参加予約不要で、開催期間中、いつでも、誰でもご参加いただけます!どんどん出来上がっていく過程もお楽しみください。

日時

1月14日(日)~1月21日(日)10:00~17:00(目安)
※1月16日(火)休館

会場

新開地アートひろば 1F・1room

対象

どなたでも

参加費

無料

その2「ものづくり」にふれてみるワークショップ 詳細はこちら

ワークショップで使用する布を募集しています!

新開地アートひろば1Fにて、「古着回収BOX」を設置しています。
年末の大掃除で不要なお洋服や布物があった際は、捨てずに新開地アートひろばまでお持ちください。

 

「ふれてみるツキのウサギ」成果作品展示

展示

2つのワークショップを経て完成した作品は、会期中展示します。
「ツキにいるウサギ」をモチーフにした、音や声を聴いたり、様々な素材を触ったりして鑑賞する作品をお楽しみください。

日時

1月22日(月)~1月31日(水)10:00~22:00 
※火曜休館
※施設の開館時間中、自由にご覧いただけます。

会場

新開地アートひろば 1F・1room

入場料

無料

「ふれてみるツキのウサギ」成果作品展示 詳細はこちら

「ふれてみるイチバ」

体験型マルシェ

ふれてみるツキからワープして、新開地アートひろばにやってきたイチバ。店主やお客さんと五感や六感を使ってお喋りしてみてください。きっと新たな自分に出会えるでしょう。

出店者

Jun*Kaona/星読み(占い)
aroma LUCA・BELLE VIE/アロマコスメづくり
神戸ふれあい工房/オリジナルお菓子・雑貨等の販売
気分転館/マッサージ

日時

1月27日(土)11:00~16:00

会場

新開地アートひろば 1F・1room

入場料

無料

「ふれてみるイチバ」詳細はこちら

参加アーティスト

信耕ミミ(しんこうみみ)

武蔵野美術大学空間演出デザイン学科ファッションデザインコース卒。
何となく映像編集会社で働き始めたが、そこで映像制作に興味を持ち、仕事の合間に独学でコマ撮りアニメを制作し始めた。現在は主に紙粘土を使ってコマ撮りアニメを作っている。主な上映歴・受賞歴:ベルリン、ジョージアなどの映画祭にて作品上映。ASK?映像祭2012入選(久里洋二セレクション新人賞)。
アニメーションのワークショップとしては、道後商店街のお店の方々と制作した『ゆだまん』/道後オンセナート2014、タイ・ラオス・ミャンマー・カンボジアの知的障害や発達障害のある方々と一緒に滞在制作した『POVO』ほか。
その他、現在は障害のある方のヘルパーもしていて、日々の気づきからの発想で、自分が乗りたくなるような面白い車椅子の制作もしている。2019年に『車椅子さんのファッションショー』を企画開催。

 

蓮沼執太(はすぬましゅうた)

1983年、東京都生まれ。蓮沼執太フィルを組織して、国内外での音楽公演をはじめ、映画、演劇、ダンスなど、多数の音楽制作を行う。また「作曲」という手法を応用し物質的な表現を用いて、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンス、ワークショップ、プロジェクトなどを制作する。2013年にアジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティ、2017年に文化庁・東アジア文化交流史に任命されるなど、国外での活動も多い。主な個展に「Compositions」(Pioneer Works 、ニューヨーク/ 2018)、「 ~ ing」(資生堂ギャラリー、東京 / 2018)などがある。第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。東京2020パラリンピック開会式にてパラリンピック讃歌編曲及び障害の有無を超えたミュージシャンで構成されたパラ楽団指揮。

 

武内美津子(たけのうちみつこ)

2004年、51歳の時、突然病に倒れ死線を彷徨い、10 年以上かけて回復するも視力を失い、現在、病と視覚障害と共に生きている。
2014年より舞台表現を始め、一人芝居で金賞やグランプリなど受賞多数。国内外の公演にも出演。
2021年「True Colors Festival」、「東京2020パラリンピック開会式」にも出演。
2022年より、ミックスエイブルのダンスカンパニー〈Mi-Mi-Bi〉のメンバーとしても活動中。
また、文芸活動ではNHKハート展に入選など受賞多数。
絵や書も書き、その創作過程を披露。講演も精力的に行い、多岐にわたる活動を行っている。

 

酒井響希(さかいひびき)

2006年生まれ。
大阪の視覚支援学校に通う高校2年生。
両眼性網膜芽細胞腫(小児がん)により2歳で両眼を摘出し全盲となる。
全盲となってから音に強い興味を持ち4歳からドラムを習い始め、小学生の頃よりテレビ・ラジオ等メディアへの出演、イベント出演等で活躍の場を広げている。
2020東京オリンピックでは国旗ベアラー、パラリンピック閉会式ではドラマーとして出演を果たす。
将来の夢は、「世界中の人に勇気と希望を届けられるドラマーになること」を目標に日々勉強にドラムにと取り組んでいる。

 

ウォーリー木下(うぉーりーきのした)

戯曲家・演出家。93年、神戸大学在学中に劇団☆世界一団(現sunday)を結成。特に役者の身体性を重視した演出が特徴。ストリートシアターフェス ストレンジシード静岡など様々な演劇祭でフェスティバルディレクターを務めている。近年の代表作に東京2020パラリンピック開会式(演出)、ミュージカル「チャーリーとチョコレート工場」(日本版翻訳・演出)、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズ(演出・脚本)などがある。メディアアートとパフォーミングアーツの融合で注目を集め、従来の”演劇”という概念を超えた新しい挑戦をし続けている。

 

参加アーティストからのコメントはこちら

新開地アートひろばまでのアクセスについて

新開地アートひろば
〒652-0811 神戸市兵庫区新開地5-3-14
阪神・阪急・山陽・神鉄「新開地駅」8番出口より徒歩約5分
JR「神戸駅」ビエラ神戸口より徒歩約10分
神戸市営地下鉄「湊川公園駅」東改札口より徒歩約15分

神戸高速「新開地駅」をご利用のお客様
新開地駅の東8番出口(新開地4丁目商店街アーケード内直結)から右に進みます。
アーケード内を50mほど進み、横断歩道のない交差点を通過します。
さらに100mほど直進すると横断歩道のある交差点があります。
交差点を渡り、15mほど直進します。
右手が新開地アートひろば正面入り口です。

JR神戸駅をご利用のお客様
※広い道をご案内しております。
JR神戸駅中央口北側から、点字ブロックに沿い、北へ進みます。
湊川神社の正門がある通り(多聞通)に出たら、点字ブロックに沿って西方向に進みます。
途中の有馬道交差点の横断歩道で直進案内の点字ブロックがなくなりますが、そのまま西方向に多聞通を進みます。横断歩道を2つ進み(約300mほど)、左手ガソリンスタンドを過ぎたところの横断歩道を渡ります。
さらに80mほど進むと左手に新開地4丁目商店街入口がありますので左に曲がります。
商店街アーケード内を南方向にお進み下さい。
50mほど進み、横断歩道のない交差点を通過します。
さらに100mほど直進すると横断歩道のある交差点があります。
横断歩道を渡り、15mほど直進します。
右手が新開地アートひろば正面入り口です。

タクシーをご利用のお客様
タクシーをご利用の場合は神戸市兵庫区新開地5-3-14をお伝えください。ボートピア新開地の南側、和菓子屋の福進堂総本店の向かい側と伝えるとスムーズです。当館入り口前が歩行者専用道路に面しておりますので、当館手前の交差点の横断歩道を目安にご降車ください。

来館に際して、お困り事がありましたらお気軽にご相談ください。

主催/お問い合わせ

新開地アートひろば
(旧称:神戸アートビレッジセンター〈KAVC〉)
(指定管理者:公益財団法人 神戸市民文化振興財団)

〒652-0811 神戸市兵庫区新開地5-3-14
TEL:078-512-5500/FAX:078-512-5356
Mail:event-info01@s-ah.jp
開館時間:10:00~22:00(火曜休館)

担当:中川・岡村

助成:一般財団法人 地域創造

協力:特定非営利活動法人神戸ライトハウス、Artist in Residence KOBE(AiRK)