神戸アートビレッジセンターの美術事業では、アートのはじまりの見方を提案し、はじまりを味方するワークショップシリーズ「はじまりのみかた」が新たに始まりました!
10月28日(日)に開催した第一弾では、「創造する」をキーワードに、どの世代にも馴染みのある鉛筆に焦点を当てた「鉛筆を削ることからはじめよう」を開催しました。
講師に鉛筆を用いて写実絵画を制作されている安冨洋貴さんをお迎えして、絵を描くために適した鉛筆の削り方や様々な表現技法を学びました。
まず、鉛筆の歴史やHとBの違いなどのお話を聞いたあと、鉛筆の削り方をレクチャーをしていただきました。
削る場所は、六角形の角。白木部分のみを均等に削り、出てきた芯を先にいくにつれて尖らせていきます。
ある程度削れたら芯を整えるため紙ヤスリを使用。デッサンで使用する時の鉛筆は、白木部分も芯も少し長めにすると良いそうです。
安冨さんのお手本を見たあと、参加者の皆さんも実践。力を入れすぎて芯が折れてしまったり、形がいびつになってしまったり、皆さん少し苦戦している様子。
それでも何本か削っているうちにコツが掴めて、だんだんと均等に削れるようになっていきます。
鉛筆が削れたら、ケント紙に実際に絵を描いてみます。
今回描くのはマグカップ。輪郭をトレースしたあと、写真を見ながら鉛筆を使い分けて陰影をつける作業を行います。
物体がどのように光をキャッチしているかを知るために、筒状にしたケント紙と会場の照明を使って確認もしました。
「難しい」という声が多く聞こえましたが、安冨さんからのアドバイスを参考に夢中で描きすすめます。
集中するあまりだんだん無口になる参加者の皆さん。表情は真剣そのもの!
仕上がった絵には各々好きなサインを入れてもらいました。サインや落款をすることで絵がより引き立つのだそう。
最後に完成した絵を全員で講評。同じマグカップでも、線の描き方や影のつけ方に個性があり全然違った表情です。
今回のワークショップには、小学5年生から80代まで幅広い年齢層の方が参加してくださいました。
アートに興味はあるけど何から始めて良いか分からないという方も多かったですが、今回のワークショップが一歩踏み出すきっかけとなっていたら幸いです。
参加してくださった皆さま、ありがとうございました!
次回の「はじまりのみかた」は、来年の干支であるイノシシにまつわるワークショップを開催します。
詳細はホームページ等より確認ください。どうぞお見逃しなく!
(美術アシスタントA)