毎年、夏休みの時期になると、神戸アートビレッジセンターの窓ガラスが、子どもたちの絵でいっぱいになります。
新開地付近をよく訪れる方は、見覚えがあるのではないでしょうか?
今年も、イラストレーター・遠山敦さんによるワークショップ
「でっかぁーーい窓ガラスにみんなで絵を描こう!! & 消そう!! VOL.10 2022」を7月24日(日)・8月27日(土)に開催しました。
なんと今年で開催10年目!新開地の夏の風物詩です。
そして、毎年とっても人気なこのワークショップ。今年も定員を大幅に超える、約65組130名の方からご応募いただきました。ありがとうございました。
今年のテーマは「顔」です!
ご参加いただいた26名の方々の、「描こう!!」での創作の様子から、「消そう!!」での作品の拭き取りまでをレポートします。
7月24日(日)「描こう!!」
使う絵の具の色は、黒、赤、白、青、黄色、緑の6色。混色もできます。
この絵の具を使って、窓ガラス6面に、室内と外の両方から絵を描きます。
絵を描く前に、遠山先生から描き方のレクチャー。
最初に、内側から顔の輪郭や面の部分を描き、外側から目や鼻などのパーツを描きます。「一度描いてもすぐに消すことができるので、躊躇なく描きましょう!」と遠山先生。
説明が終わるや否や、子どもたちは絵の具を選び一目散に窓ガラスへ!
大きな窓ガラスに色々な形が描かれていきます。
窓の外からも。人の顔や動物の顔…。あっという間に窓ガラスが顔で埋まっていきます。
普段のお絵描きではなかなかできない、大きな窓ガラスに絵を描くのも醍醐味のひとつです。
ガラスの両側から絵を描くことができるので、表裏で描き分けて、絵の具を削る、重ねるといった表現もできます。
一見難しそうに感じますが、躊躇なく描いていく参加者のみなさん。
スタートから2時間、手を止めることなく次々と描き続けるみなさんの様子に、とても驚きました。
街行く人からも、楽しそうだねとたくさんお声がけいただきました。
「髪の毛は表か裏、どっちに描けばいいですか?」「一回描いた絵を消したいけどどうすればいいですか?」など、色々な質問に答える遠山先生。
最後の10分は、「もっと描きたいのに~!」といいながら、絵の具を何度も急いで取りにくる子どもたちの姿が印象的でした。
最後は、描いた作品を囲んで、みんなで講評会。
「楽しかった」「自由にのびのび描けた」「いろいろな人に見てもらえる絵が描けてよかった」などの様々な感想をいただきました。
10周年にふさわしい、カラフルで華やかな窓ガラスになりましたね!良い夏休みのはじまりになっていれば嬉しいです。
8月27日(土)「消そう!!」
1か月の展示期間を終え、あっという間に「消そう!!」の時期がやってきました。
一人一つ、お気に入りの絵を残し、早速「消そう!!」に取り掛かります!
雑巾で絵の具に水を含ませた後、固いプラスチックのカードを使って絵を削って消します。
子どもたちには道具の使い方が難しかったようで、コツをつかむまで少し時間がかかりましたが、コツを掴んでからは一心不乱。
たくさんあった絵も、あっという間に消えていきました。
参加いただいた方からは、「思っていたより力が必要だった」「みんなで協力して消せた」などの感想をいただきました。
「消す」という一つの目的に向かって作業していく中で、隣同士で仲良くなっている様子も。
描いた絵が消えていくのは少し寂しいですが、大きな窓ガラスに描いた絵を、夏休みの思い出と一緒に覚えていてくださいね!
ご参加いただいたみなさま、講師の遠山先生、ありがとうございました!
(美術アシスタント・中川)