淀川長治が愛した映画 「愛の亡霊」「キッズ・リターン」「恍惚の人」「戦艦ポチョムキン」

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  • 2018.9.21

上映期間2018.9.21(金) – 2018.9.24(月)上映スケジュール9.21(金)10:45「恍惚の人」/15:00「戦艦ポチョムキン」
9.22(土)10:45「愛の亡霊」/15:00「恍惚の人」
9.23(日)10:45「キッズ・リターン」/15:00「愛の亡霊」
9.24(月・祝)10:45「戦艦ポチョムキン」/15:00「キッズ・リターン」料金一般1200円、かぶっクラブ1100円、KOBE CINEMA PORTフェス共通チケット使用の場合、一般チケット2枚、中学生以下1枚

淀川長治氏が愛した映画の世界を鑑賞しよう!

日本を代表する偉大な映画解説者・評論家の淀川長治氏は、映画黎明期から数々の映画を見続けてきた、日本における映画評論家の先駆者の一人になります。
幼少時代から映画を見続けており、映画雑誌の編集者や映画配給会社に就職し宣伝マンとして活躍した後独立。とあるきっかけでテレビで映画解説を行なったところ、好評だったため、常設映画番組の先駆けである「日曜洋画劇場」の解説者にも抜擢され、亡くなる前日まで解説の収録をするほどに、映画への熱い思いを持ち続け、それを広く紹介することに尽力しました。
今回の特集では、淀川氏の愛した数々の映画から「愛の亡霊」「キッズ・リターン」「恍惚の人」「戦艦ポチョムキン」の4作品をセレクトして上映します。
また、各作品について淀川氏の当時の解説も合わせてご紹介します。淀川氏の解説には、限りない映画への愛情、鋭い感性、抜群の記憶力による淀川流の映画の楽しみ方、味わい方が詰まっています。この機会に、映画発祥の地であり、淀川長治出生の地・神戸で淀川氏の愛した作品に触れ、映画のもつ豊かで想像力溢れる世界を体験ください。

※〈KOBE CINEMA PORT フェス2018〉対象作品
上映作品:
「愛の亡霊」(1978年/日本・フランス/106分)
配給: 大島渚プロダクション 監督:大島渚
出演:藤竜也、田村高廣、吉行和子 ほか
解説:「愛のコリーダ」で話題をふりまいた大島渚がカンヌ映画祭で監督賞を受賞した作品。明治中期の北関東の貧しい農村。戦争帰りの若者、豊次(藤竜也)は、人力車夫(田村高広)の女房せき(吉行和子)と深い仲になってしまう。離れられなくなった二人は共謀し、酔った夫を絞殺し、死体を古井戸の中に投げ捨てる。


『愛の亡霊(1978)』監督:大島渚

「キッズ・リターン」(1996年/日本/108分)
配給: オフィス北野 監督:北野武
出演:安藤政信、金子賢、石橋凌 ほか
解説:北野武監督が落ちこぼれの若者たちの孤独を描いた青春映画。高校生のシンジ(安藤政信)、とマサル(金子賢)は、学校をさぼってカツアゲや悪ふざけの日々を過ごしているが、ある日、ボクシングジムに入門。素質のあったシンジはボクシングの道を進み、マサルはヤクザの道に入る。やがて二人は再会するが…。


©1996 バンダイビジュアル/オフィス北野

「恍惚の人」(1973年/日本/102分)配給:東宝
監督:豊田四郎
出演:森繁久弥、高峰秀子、 田村高廣ほか
解説:ボケ老人と嫁の暖かい心のふれあいを描いた有吉佐和子のベストセラー小説を、松山善三が脚色、豊田四郎監督が映画化。八十四歳の茂造(森繁久弥)は老妻の死以来、ますます老化が激しく奇怪な行動が多く、老人性うつ病になり、同居の息子夫婦(田村高広・高峰秀子)を困らせるが、嫁は献身的に老人の面倒をみる。


©1973 東宝

「戦艦ポチョムキン」(1925年/ソ連)配給:アイ・ヴィー・シー
監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
出演:アレキサンドル・アントノーフ、グレゴー・アレクサンドロフほか
解説:セルゲイ・エイゼンシュテイン監督はこの作品でモンタージュ技法の理論を確立し、一躍世界最高の映画作家になった。一九〇五年の夏、ロシア艦隊の巡洋艦ポチョムキンで、日ごろ不当な扱いを受けていた水兵たちが戦艦を占拠。オデッサ港に市民が続々と結集するが、そこにコザックの軍隊が行進してくる。オデッサ階段の虐殺シーンは有名。


提供:アイ・ヴィー・シー
全て出典:淀川長治(2000) 『淀川長治 映画ベスト1000』河出書房新書