• イベント
  • 演劇・ダンス

KAVC演劇人Play & Sessionvol.1〈福谷圭祐(匿名劇壇)× 穴迫信一(ブルーエゴナク)〉

2018年8月11日(土)

  • Archives

演劇人は何を考えているのか?演劇の置かれている状況は地域によって違うのか?
演劇やパフォーミングアーツに関わる方々を、別々の場所からお迎えして、それぞれの演劇ワークショップと、最後にウォーリー木下氏を加えて鼎談を行います。
演劇に関心のある人々が集い、体験し、語り合い、そして新しく何かが生み出されるような場となることを期待しています。

【ウォーリー木下からのコメント】
KAVCのプログラムディレクターとして最初にしようと思ったことは、いろんな演劇人の話を聞こう、ということです。演劇や劇場というものに対してみんなが今何を考えているのかを聞くことで、僕のやるべき仕事は見つかるのじゃないか、そういう「人任せ」な企画がこのPLAY&SESSIONシリーズです。2人の演劇人をお呼びして、前半戦はそれぞれの活動の一部分を披露してもらうようなWSを行ってもらい、そのあとに鼎談という形で、僕とそのおふたりでお話をさせてもらいます。

記念すべき第1回目のゲストに考えたのは、とにかく若い演劇人にしよう、ということでした。20代の演劇をやっている人の率直な考えと演劇観を聞いてみたいと思いました。
福谷君は僕の知る限り、若手の劇作家・演出家の中ではダントツに捻くれていて面白い芝居をつくり、かつ演劇観を言語化できるセンスを持っている方です。今後オピニオンリーダーになっていく劇作家・演出家ではないかと勝手に思っています。

ブルーエゴナクの穴迫さんは、北九州市で活動をされている同じく20代の作家さんです。僕はまだお会いしたことはないのですが、活動範囲や演出のアプローチに関心があり今回登場していただくことになりました。地方(東京ではない場所)で演劇をやっていくことで生まれたことを聞いてみたいと思っています。

そして、ぜひ若い役者のみなさんに参加して欲しい。同時にふたりの演出家のWSを体験するのはとてもいい機会ではないでしょうか。
もちろん鼎談だけでの参加もお待ちしています。

開催概要

KAVC演劇人Play & Sessionvol.1

ゲスト:福谷圭祐(匿名劇壇)/穴迫信一(ブルーエゴナク)
ナビゲーター:ウォーリー木下(KAVC舞台芸術プログラムディレクター)

日時:2018年8月11日(土)
13:30-15:00 ワークショップ1 福谷圭祐「n通りの演劇」
15:30-17:00 ワークショップ2 穴迫信一「テーブルは簡単に持ち上がるのか」
17:30-19:30 トーク「20代、地域、演技」
※各回20分前より受付開始

対象:中学生以上、経験不問
料金:ワークショップ: 1クラス2500円、通し 4000円/トークのみ 500円
定員:20名程度(ワークショップ)、50名程度(トーク)

ワークショップ1 福谷圭祐「n通りの演劇」
短い台本を材料に、演出が演技にどう影響を及ぼしていくかを、あるルールを用いて実感していきます。
また、それによって芝居全体がどのように変わっていくかを体感する演技・演出ワークショップです。

ワークショップ2 穴迫信一「テーブルは簡単に持ち上がるのか」
良い演技は常に目的が明確です。では、どうすれば舞台上で《意識的》に、目的を持った振る舞いを獲得できるのか。
日常的なシチュエーションを用いて、参加者の皆さんと《無意識》の動作の中にあるヒントを見つけていく演技ワークショップです。

[参加コース]
1・ワークショップ1(福谷圭祐「n通りの演劇」)のみ+トーク
2・ワークショップ2(穴迫信一「テーブルは簡単に持ち上がるのか」)のみ+トーク
3・ワークショップ1・2両方+トーク
4・トークのみ

プロフィール

福谷圭祐(ふくたに けいすけ)/匿名劇壇
1990年7月28日生まれ。大阪府出身。2009年4月に近畿大学文芸学部芸術学科に入学。舞台芸術を専攻し、演劇を学び始める。2010年に匿名劇壇の母体となるメンバーを集め、カフカの「変身」を題材とした「THE EGG」という作品を上演する。翌年、匿名劇壇を結成。以後、匿名劇壇の全ての作品の作・演出を担当する。竹内銃一郎氏に脚本を、松本修氏に演出を、水沼健氏にその両方の師事を受ける。在学中にその能力を評価され、卒業公演の作・演出を担当。「最高の遊園地」を上演した。自劇団以外での活動も行っており、劇団Patch「森ノ宮演出家殺人事件」(作・演出)や、futurismo「珈琲が冷めるまでの戦争」(作・演出)などがある。現在、メディアへの脚本の提供も行っている。
KissFM「STORY FOR TWO」レギュラー作家「ハピくるっ!『実録!オンナの○○事件簿!』」(KTV)、InterFM「木下の介護 40秒スポットラジオCM」(脚本)
関西テレビ「環状線ひと駅ごとの恋物語-Part2-」<station1>鶴橋「優しい追跡者」(脚本)など。2016年 「悪い癖」にて第23回OMS戯曲賞 大賞受賞。2017年 CoRich舞台芸術まつり!2017春 演技賞受賞。俳優としても活動しており、学生時代に唐十郎氏の演出を受け、その後壁ノ花団やバンタムクラスステージ、iakuなどへの出演経験がある。

穴迫信一(あなさこ しんいち)/ブルーエゴナク
1990 年生。2012 年に福岡県北九州市でブルーエゴナクを旗揚げ。以降、全作品の作・演出を務める。
元ラッパーという経歴を活かし、ビート感と刹那的な叙情リリックをはじめ、音楽の感度を生かした手法と、目に見えない『生々しい感覚』を体内からつかみだすような作風を特徴としている。
2012 年頃より、北九州芸術劇場の多くの企画に地元のアーティストとして連年参加。小学生や高校生、70 歳以上の高齢者とともに作品を創作するほか、都市モノレールや商店街、市場など特有のロケーションの創作も多数。
また北九州以外にも、高松市アーティスト・イン・レジデンス 2016や、京都・アトリエ劇研創造サポートカンパニーに選出されるなど、活動地域も広がりを見せている。今年、ロームシアター京都×京都芸術センターU35創造支援プログラム”KIPPU”に選出され、12月にロームシアターで新作を上演。

ウォーリー木下/KAVC舞台芸術プログラムディレクター
演出家。神戸大学在学中に劇団☆世界一団を結成。現在はsunday(劇団☆世界一団を改称)の代表で、全ての作品の作・演出を担当。戯曲家・演出家として、外部公演も数多く手がけ、特に役者の身体性を重視した演出に定評がある。sunday での活動にとどまらず、映像や音楽を取り入れた言葉を発しない、ノンバーバルパフォーマンス集団THE ORIGINAL TEMPO のプロデュース・演出を行い、エジンバラ演劇祭にて5つ星を獲得。スロベニアや韓国、ドイツなどと国際共同製作を行うなど、海外からも高い評価を得ている。11年にPLAY PARK-日本短編舞台フェス-、13年に多摩1キロフェスを立ち上げるなど、様々な演劇祭でフェスティバルディレクターを務めている。メディアアートとパフォーミングアーツの融合で注目を集め、従来の”演劇”という概念を超えた新しい挑戦をし続けている。