演劇やパフォーミングアーツに関わる方々を、関西と関西以外の場所から1人ずつお迎えして、それぞれの演劇ワークショップと、最後にウォーリー木下氏を加えてトークを行うシリーズ企画、Play&Session。
演劇に関心のある人々が集い、体験し、語り合い、そして新しく何かが生み出されるような場となることを期待しています。お気軽にお越しください。
二回目となる演劇人Play&Session。今回もふたりの演出家にワークショップと鼎談をしていただきます。 舞台上で俳優が行う活動は、乱暴に要約すれば「喋る」と「動く」です(もしくは「喋らない」か「動かない」)。その基本のようなものの中に、いったい何が隠されているのか。その一端を少しでも探れないだろうか。 関西はいいむろなおきさん。僕にマイムという世界の面白さを教えてくれた人です。言語と非言語の間には壁があるのでしょうか。関東からは、アマヤドリの広田淳一さん。演技の面白さと難しさをきちんと言語化できる人という印象です。ぜひとも一度お話を聞いてみたいと思いました。 演技において言葉と身体はどこまで繋がっていることなんでしょう。 若い俳優やダンサーは勿論、「演技に興味はあったけど・・・」という初心者の方にもぜひ参加していただけたら嬉しいです。そして前回同様テーマからどんどんはみ出した展開をみなさんと共有できるといいなあと思っています。
(ウォーリー木下/神戸アートビレッジセンター 舞台芸術プログラム・ディレクター)
開催概要
KAVC演劇人Play & Session vol.2「言葉と身体」
日時:2018年11月11日(日)13:30〜19:00
料金:ワークショップ1クラス1500円、トークのみ500円(両ワークショップを受講の方は無料)
ゲスト:広田淳一(アマヤドリ/東京)、いいむろなおき(いいむろなおきマイムカンパニー/兵庫)
スケジュール:
13:30〜15:00 広田淳一 WS『カラダを自由にする』
「自由にやる」「コミュニケーションをとる」「空間を意識する」。
演劇の作品作りに入ってからも俳優に訴えることは上記三点に尽きるような気がしています。
これらのテーマは舞台芸術に携わる人間はもちろん、社会人にとっても興味を持ちやすいものだろうと思います。
15:30〜17:00 いいむろなおき WS『動く・止まる・ゆっくり動く』
パントマイムの基礎テクニックや、フランスのミームコーポレルドラマティックという体幹で表現するマイムのメソッドを通して、普段意識して いなかった身体の使い方や運動の構造を理解し 、意識的に身体を動かす「身体表現」のキッカケを掴むワークショップ。
17:30〜19:30 トーク「言葉と身体」
※各回20分前より受付開始
※ワークショップのみ定員は各20名程度
プロフィール
いいむろなおき(いいむろなおきマイムカンパニー/兵庫)
マイム俳優/演出家/振付家
パリ・マルセル・マルソー国際マイム学院卒業。ニデルメイエ国立音楽院コンテンポラリーダンス科最上級クラス首席卒業。関西を拠点に国内外で舞台出演、マイム指導・演出等幅広く活動中。
スタイリッシュで洗練されたスピード感あふれる舞台をテーマとしながら、常に笑いを忘れない作風は、まさに「関西生まれのおフランス育ち」。
近年、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」や「ALL OUT!! THE STAGE」など、人気漫画原作の舞台作品にもマイム振付やマイム指導で多数参加。2005年文化庁新進芸術家海外留学制度研修員/2009年「第3回世界デルフィックゲーム大会」即興マイム部門金メダリスト/2011年兵庫県芸術奨励賞受賞
広田淳一(アマヤドリ/東京)
劇作家/演出家/脚本家
2001年、東京大学在学中に 「ひょっとこ乱舞」(2012年に 「アマヤドリ」と改名)を旗揚げ、主宰する。全作品で脚本・演出を担当し、しばしば出演。さりげない日常会話ときらびやかな詩的言語を縦横に駆使し、身体性を絡めた表現を展開。随所にクラッピングや群舞など音楽・ダンス的な要素も節操なく取り入れ、リズムとスピード、熱量と脱力が交錯する「喋りの芸」としての舞台を志向している。簡素な舞台装置と身体的躍動感を必須としながらも、あくまでも相互作用のあるダイアローグにこだわりを見せる。日本演出者協会主催若手演出家コンクール2004 最優秀演出家賞受賞(『無題のム』にて)、佐藤佐吉賞 最優秀演出賞・優秀作品賞受賞(2005年『旅がはてしない』)。
ウォーリー木下/KAVC舞台芸術プログラムディレクター
演出家。神戸大学在学中に劇団☆世界一団を結成。現在はsunday(劇団☆世界一団を改称)の代表で、全ての作品の作・演出を担当。戯曲家・演出家として、外部公演も数多く手がけ、特に役者の身体性を重視した演出に定評がある。sunday での活動にとどまらず、映像や音楽を取り入れた言葉を発しない、ノンバーバルパフォーマンス集団THE ORIGINAL TEMPO のプロデュース・演出を行い、エジンバラ演劇祭にて5つ星を獲得。スロベニアや韓国、ドイツなどと国際共同製作を行うなど、海外からも高い評価を得ている。11年にPLAY PARK-日本短編舞台フェス-、13年に多摩1キロフェスを立ち上げるなど、様々な演劇祭でフェスティバルディレクターを務めている。メディアアートとパフォーミングアーツの融合で注目を集め、従来の”演劇”という概念を超えた新しい挑戦をし続けている。